スランプ克服の法則 (PHP新書)



スランプ克服の法則 (PHP新書)
スランプ克服の法則 (PHP新書)

ジャンル:自己啓発,能力開発,意識改革,自己改革,学習,能力発見
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タイトルに惑わされないように

自分が落ち込んでいる時に捜し求めて購入しましたが、著者が社会心理学者であるため前半に出てくる「スキーマ」、「宣言型知識」、「手続き型知識」といった(心理学的?)用語に最後まで理解困難でどういう意味なのか引きずられて蟠りが残る。具体的なスランプの克服方法が後半に著述されているが、抽象的な部分と具体的な部分の差があり、自分に当てはまらない部分がおおく、法則として利用困難な部分がある。最終的には物事の基本的な部分、下位機能にスランプの原因があり、そこに立ち戻り復習を続けて補強することがスランプ克服の極意(法則)と書いている感じである。最終章の「理論書の読み方」は著者自身のこの本に関する不足している部分への言い訳とも取れる内容か述べられているように感じた。
 評価は星3つにしているが自分を振り返り何が今の自分に不足しているかを感じる認識するきっかけにするにはよい本かもしれない。
「上達の法則」とセットで読んで完結かな?

前著「上達の法則」の141ページの「自分のひな型をつくるプロセスに入る」の記述に呼応するひな型の内容が記述されているが、自分は、もう少し大きなひな型をイメージしていただけに、小さなひな型の集まりのことを言っていて、「型の大きなひな型ではないのね」と思ってしまった。
本書の他の各論が、しっかりまとまっているだけに、著者の言っている「自分のひな型」に関する記述にもう少しふくらみが欲しい感じがした。
そして、「上達の法則」とセットで読んで、1冊として完結する感じがした。(書名が「上達の法則2(スランプ克服編)」でもよいような気がした)
スランプ克服とは、すなわち「上達」のことである。

著者は『上達の法則』でスキーマとコード化を軸にする記憶・学習モデルによる技能・技術上達の心理学的アプローチを試み、上級者になるために有効な方法を提案している。どんな分野でも上級の域に達するために、多大な努力と長大な時間が必要であるが、これを妨げる最大の敵は「スランプ」である。スランプを克服できなければ能力開発を断念せざるを得ないし、逆にスランプを克服できれば長期間の学習・訓練が妨げられることなく上級に達することができる訳である。つまり、あらゆる上達法のなかで「スランプの克服」こそ最も効果的な有効な上達法だということになる。スランプは上達以上に形態が多様だというが、この厄介な敵の克服法にも同じ記憶・学習モデルを適応し、統一的な解決法が提示されている。
心理学的還元に注意

 心理学では、学習において、学習者が生得的に持つ意味世界、理解構造は捨象され、形式論理による心的機能のメカニズム(刺激と反応)の記述に重点がおかれる。これを心理学的還元とよぶことにする。
 数学や物理学のように人間が対象を認識し、人工的に構築した学問において、学習(大学学部レベル)の段階までは、その構築課程を追体験しながら、個人の認識構造(本書にも言及されているスキーマ)に合わせた理解作業が求められる。「四則演算」から「群論」へとカリキュラムが進むのは、数の取扱を人類がいかに行ってきたかを個人的に追体験していく作業である。それは心理学的還元が出来ない個人的な領域に属する。
 本書は「スランプ」を「認知メカニズムの円滑な活動の阻害が原因」と捉え、認知メカニズムの矯正に解決を求めているが、理解を主とした学習活動には有効でない場合が多いと考えられる。
 認知心理学の応用例として美しいモデリング、明快な文章等、本書から学ぶ点は多い。ただし、試験の成績が伸び悩み、本書に救いを求める受験生は本書がカバーする領域をよく見極め、努力の方向を間違えないよう注意が必要である。
これはオトクな本です。

スランプ克服に真っ向から立ち向かった本です。精神論が多いこの分野の中で、論理的かつ能動的にスランプを分析している非常に珍しい本です。読んでいるうちに、徐々に前向きで建設的な気分に変化している自分に気付きました。また、記憶に関する内容も新しく、これは新書というよりは専門書の域の本だと思います。買い得だと思いますよ。加えて、著者の正確で語彙が豊富な日本語使いは、私個人としてはとても勉強になります。おすすめの1冊です。



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